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情シス担当者のAIコスト管理、Notion「クレジット制」移行で変わること

Notionを社内のワークスペースとして使う企業にとって、AI機能の使い方そのものがコストに直結する段階に入りました。これまで定額だった利用料が、タスクごとの消費量で変動する仕組みに置き換わるためです。

2026年10月28日 17:00 公開約4分で読めますAI Topica 編集部

この記事の要点

1Notion AIが月額制からクレジット消費制に移行し、既存ワークスペースは11月2日に切り替わる
2メンバー1人当たり毎月スタンダードクレジット1500、セレクトクレジット500が付与され繰り越し不可
3タスクごとにモデルを自動選択する「Auto」モードで平均コストを約90%削減できたとNotionが説明している
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何が起きたか

クラウドワークスペース「Notion」は、AI機能の提供形態を月額制から「クレジット」消費制へと切り替えます。利用量に応じてクレジットを消費する仕組みで、「ビジネス」「エンタープライズ」プランではメンバー1人当たり、Notionがモデルを選ぶ作業に使う「スタンダードクレジット」が毎月1500、ユーザー自身がモデルを選ぶ作業やカスタムAIエージェントの実行に使う「セレクトクレジット」が毎月500付与されます。いずれも翌月への繰り越しはできません。

付与分を使い切った後も、管理者が許可すれば、ワークスペース単位で購入する「Notionクレジット」を使って利用を続けられる仕組みです。新規のワークスペースには既に適用されており、既存のワークスペースは11月2日に移行する予定です。

Notionの検証では、タスクごとに最適なモデルを自動で割り当てる「Auto」モードを使うと、高性能モデルを直接指定した場合と同等の出力品質を保ちながら、平均コストを約90%削減できたといいます。例えばメールの推敲ではAutoが5クレジット、高性能モデルが50クレジットを消費し、データベース作成のような複雑な作業ではそれぞれ25クレジット、150クレジットを消費したとしています。Notion側は、大多数のユーザーは付与分のクレジットを使い切らないと試算しているとのことです。

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背景・解説

クレジット制とは、AI機能の利用量をあらかじめ決まったポイント(クレジット)の消費量として計算し、月ごとに一定量を付与する課金方式です。従来の「定額で使い放題」とは異なり、軽い作業なら少量、重い作業なら大量のクレジットが消費されるため、利用実態が支払いの実感に近づく一方、消費管理という新しい業務が発生します。

この動きはNotion単独の話にとどまりません。米Microsoftも「Microsoft 365 Copilot」の一部サービスに従量課金制を導入しており、企業向けAIサービス全般が定額から従量課金へと移行しつつある流れがあります。背景には、AIモデルの性能や計算コストがタスクによって大きく異なるため、一律の定額料金では提供側・利用側双方にとって非効率が生じやすいという事情があります。Notionの開発責任者は、タスクに応じて自動でモデルを割り当てる「Auto」モードについて「その仕事に最もコスト効果の高いモデルを提供する」のが基本的な考え方だと説明しています。

03AI Topicaの見方

仕事や業務への影響

Notionをチーム単位で導入している企業ほど、情シス・バックオフィス担当者の仕事に「クレジット消費量の監視」という新しい項目が加わります。これまでは契約プランの人数とライセンス料を管理すればよかった業務が、今後は部署ごと・用途ごとのクレジット消費量をチェックし、超過が見込まれる部署に使い方の見直しを促す業務に変わります。

例えば、従業員80人規模の広告代理店で情シスを1人が兼務している場合、毎月のクレジット消費レポートを確認し、どの部署が「Auto」モードを使わずに高性能モデルを直接指定して消費量を増やしているかを把握する作業が必要になります。セレクトクレジットの消費が多いチームには、Autoモードへの切り替えを案内するだけで、同じ作業量でもクレジット消費を抑えられる余地があります。

バックオフィス担当者にとっても影響は小さくありません。これまでAI利用料は人数×定額で見積もればよかった予算計画が、タスクの量と内容によって変動する前提に変わるため、月次の消費実績を踏まえて翌月以降の予算を調整する業務が加わります。付与分を超えた場合は管理者の許可でワークスペース単位のクレジットを追加購入する仕組みのため、どの部署にどこまで追加予算を認めるかという承認フローも新たに整備すべきです。

また、開発責任者が勧める「コンテキストを整理しておく」という工夫も、担当者が社内に周知すべき実務知識になります。プロジェクト情報が散らばっていると、AIが何度も検索を繰り返してクレジットを無駄に消費するため、終了したプロジェクトのアーカイブや情報の一元化をルール化することが、そのままコスト削減につながります。つまり、情シス・バックオフィス担当者には、クレジットの数字を追う管理業務と、現場の使い方を整える啓発業務の両方が求められる段階に入ったといえます。

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不確かな点・注意

出典には、ワークスペース単位で購入する「Notionクレジット」の価格や、クレジット超過時の具体的な課金単価は記載されていません。追加購入にどの程度のコストがかかるかは、現時点で公表された情報からは分かりません。

また、「大多数のユーザーはクレジットを使い切らない」というのはNotion側の試算であり、実際の企業での消費状況を確認した第三者のデータではない点に注意が必要です。業種や利用頻度によっては、想定より早く付与分を使い切るチームが出てくる可能性も否定できません。

既存ワークスペースの移行時期は11月2日とされていますが、日本国内の企業への適用時期や案内のタイミングについて、出典内に個別の記載はありません。自社の契約プランがいつ切り替わるかは、各社がNotionからの案内で確認する必要があります。

出典

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