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デル社長が語る日本企業のAI導入、「初期〜中期段階」脱却58%の実態

「日本はAI導入が遅れている」と感じている管理職は少なくないはずです。しかし最新の国際調査では、日本企業のAI活用が想定以上に進んでいる実態が示されました。

2026年10月29日 20:20 公開約3分で読めますAI Topica 編集部

この記事の要点

1デル・テクノロジーズのロボトム社長が10月27日の記者会見で発言
235カ国調査で生成AI活用が「初期〜中期段階」を脱した日本企業は58%、2025年の35%から増加
3日本企業の47%はセキュリティやコンプライアンスへの懸念を課題に挙げている
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何が起きたか

デル・テクノロジーズの社長に2026年8月に就任したジョン・ロボトム氏が、10月27日の記者会見で日本企業のAI導入状況について発言しました。同氏は35カ国の意思決定者を対象にした調査「Modern Enterprise Readiness Study 2026」の結果を示し、生成AIの活用で「初期〜中期段階」を脱した日本企業が全体の58%に上ると説明しています。この数字は2025年の35%から大きく伸びたものです。アジア太平洋地域全体の61%に迫る水準だといいます。

一方で、日本企業の47%はAI推進の課題として「セキュリティ、コンプライアンス、プライバシーへの懸念」を挙げているという結果も示されました。ロボトム氏は、こうした課題への理解が広がっていること自体が、導入スピードが上がっている証拠だという見方を会見で述べています。

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背景・解説

「初期〜中期段階」とは、企業がAI活用の試行錯誤を終え、本格的な業務適用に移行しつつある状態を指す言葉として使われています。ロボトム氏は2004年に初めて日本企業と接した際、「国内事例がないと話を聞いてもらえなかった」経験があるといいます。

同氏は米Dellの日本営業チーム責任者や日本マイクロソフトの執行役員常務、レノボ・エンタープライズ・ソリューションズの社長、日本エイ・エム・ディの社長などを歴任し、20年以上にわたって日本企業のIT導入の変遷を間近で見てきた人物です。かつて日本企業はIT導入やクラウド活用にも慎重で、海外企業に比べて意思決定が遅いとされてきたのも事実です。

今回の発言は、そうした「日本はIT後進国」という従来のイメージに対し、実際の調査データを根拠に異を唱える内容になっています。ロボトム氏は「AIは遊びではない」「PoCで終わりではない」という前提が日本企業に浸透し始めている点も指摘しています。

03AI Topicaの見方

仕事や業務への影響

社内のAI活用が「周回遅れ」だと感じている管理職ほど、この調査結果を一度見直す価値があります。58%という水準は、試験導入の段階を終えた企業が半数を超えていることを示しており、自社だけが取り残されているという思い込みは修正すべきです。

例えば、従業員300人規模の製造業で、生成AIをまだ一部の部署でしか試していない情報システム担当者がいるとします。この場合、周囲の企業も全社展開まで至っていないケースが多いため、焦って拙速に全社導入を進めるより、47%の企業が課題に挙げるセキュリティやコンプライアンスの体制を先に固める方が得策です。

経営者が「海外ではどうなっているか」と関心を持ち始めている点も見逃せません。役員会で海外事例の提示を求められる機会が増えている企業では、担当部署があらかじめ数件の先行事例を調べておくと説明がスムーズになります。「遅れているから急げ」という号令だけで投資判断をするのではなく、成果を測る指標を先に決めてから予算を確保すべきです。PoCで終わらせず本番運用に進める体制づくりこそ、今回のデータが示す次の課題になります。

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不確かな点・注意

今回の数字はデル・テクノロジーズが実施した調査に基づくものであり、調査対象企業の業種や規模の内訳は会見内容として示されていません。「初期〜中期段階を脱した」の具体的な判定基準も明らかになっておらず、各社の自己申告に基づく可能性があります。

58%という数字がどの業務領域でのAI活用を指すのかも、出典からは読み取れません。生成AIの活用度合いと実際の業務効果や投資対効果が比例するとは限らない点にも注意が必要です。発言はデル・テクノロジーズの社長という立場からのものであり、同社の製品・サービス普及を後押しする文脈も踏まえて受け止めるべきです。

出典

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