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仕事への影響

経理の経費申請、AIが証憑読取と内訳提案を代行し月次確定を8営業日に短縮

経費申請で領収書を一枚ずつ手入力し、差し戻しに悩まされてきた経理担当者にとって、入力作業そのものをAIに任せられる段階に来ています。レバレジーズが導入した「バクラク」の経費申請エージェントは、証憑の読み取りから内訳・勘定科目の提案までを担います。

何が起きたか

LayerXは、“AIが仕事を完了させる”エージェントサービス「バクラク」シリーズが、レバレジーズに導入されたことを発表しました。

導入されたのは経費申請エージェントで、領収書・証憑をAI-OCR等で自動読み取りし、画像の自動分割や内訳・勘定科目の提案までを行います。これまで申請者が手作業で行っていた入力作業を大幅に減らし、月次実績の確定にかかる日数を、現状の9〜10営業日から8営業日以下へ短縮する見込みだといいます。

あわせて、AIによる申請前チェックで入力ミスを早期に検知し、申請者がその場で修正できる仕組みも導入されました。承認担当者によるダブルチェック(オプション)と組み合わせ、差し戻しの削減を目指すとしています。

さらに、科目や金額などの条件に応じて承認ルートを自動で振り分ける機能や、稟議と経費・支払申請をひも付けて予算消化状況を可視化する機能も実装されました。レバレジーズの経営企画室担当者は、申請者の負担軽減と、実績確定の早期化・統制の効いた承認フローの両立を進めたいとコメントしています。

背景・解説

「バクラク」は、稟議・経費精算・法人カード・請求書受領など、バックオフィス業務をAIエージェントが代行するサービス群の名称です。AI-OCRとは、画像化された文字情報をAIが認識しデータ化する技術で、今回の経費申請エージェントはこれに加え、読み取った情報から勘定科目や内訳までを提案する点が特徴です。

経費精算業務では従来、申請者が領収書を見ながら日付・金額・科目を手入力し、入力項目間の整合性チェックが不十分なために差し戻しが頻発するという課題が一般的に指摘されてきました。また、承認経路を金額や科目に応じて柔軟に設定できず、稟議と経費申請がひも付いていないために予算消化状況を承認時に確認できない、という運用上の弱点も生じやすい領域です。

レバレジーズは兆円規模の売上実現に向けて経営判断を支えるシステム・データ基盤の整備を進めており、その一環として経費精算業務の効率化に取り組んだ経緯があります。従来は申請者による手入力が多く、月次実績の確定までに時間を要していたことが課題だったといいます。

仕事や業務への影響 — AI Topicaの見方

経理・経費申請の現場では、入力作業の大半をAIに任せ、人は確認と判断に専念する分担が標準になります。証憑読取と内訳提案をAIが担うことで、申請者は「何にいくら使ったか」を入力する作業から、AIが出した提案を確認して申請を確定させる作業へと役割が変わります。例えば、従業員200人規模の製造業で経理担当者が2人の会社なら、月数百件の経費申請を手作業でチェックしている時間の多くを、AIが提案した内訳の妥当性確認に振り向けられるようになります。

承認フロー側の変化も見逃せません。科目や金額に応じて承認ルートを自動で振り分ける仕組みは、これまで経理担当者が手動で承認者を追加していた作業をなくします。稟議と経費・支払申請をひも付けて予算消化状況を可視化する機能は、承認者が稟議超過に気づかないまま承認してしまうリスクを減らします。例えば、月間数十件の稟議を扱う営業部門の管理職なら、承認画面で消化率を確認しながら承認の可否を判断できるようになり、経理に問い合わせる手間が減ります。

月次実績の確定が9〜10営業日から8営業日に短くなれば、経営層が月次の数字を見て判断を下すタイミングも早まります。経理担当者にとっては、月初の締め作業に追われる期間が1〜2営業日短くなる計算で、その分を分析や予実管理に回せます。入力ミスの早期検知機能も、差し戻しのやり取りに費やしていた時間を減らす方向に働きます。経理担当者は、今後は証憑の一次チェックよりも、AIが提案した内訳の例外処理や承認ルールの設計に時間を使うべきです。

不確かな点・注意

月次実績の確定日数の短縮は「見込み」として示されたものであり、導入後の実績値は公表されていません。差し戻し削減についても「目指す」という表現にとどまり、具体的な削減件数や削減率は示されていないのが実情です。

AIによる内訳・勘定科目の提案精度がどの程度で、人の確認がどこまで必要になるかについても、出典に具体的な数値はありません。業種や経費の種類によって証憑の形式はさまざまで、レバレジーズでの効果がそのまま他社に当てはまるとは限らない点には注意が必要です。導入時期や対象となる経費申請の範囲についても、出典からは詳細が分かりません。

出典

  1. レバレジーズ株式会社が「バクラク」を導入。AIエージェントによる証憑読取・内訳提案で経費申請業務を自動化

AI Topica 編集部