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iPhone内蔵AI「Apple Foundation Models」を無料アプリで確認する方法

iPhoneに最初から入っているAI機能は、ネットにつながずにどこまで動くのでしょうか。無料アプリ「Locally AI」を使えば、Appleがつくったローカル処理向けの生成AI「Apple Foundation Models」を、専門知識がなくてもチャット形式で確認できます。社外への持ち出し端末やオフライン作業の多い職種にとって、通信環境に左右されないAIの実力を知る手がかりになります。

何が起きたか

GIGAZINEが、無料アプリ「Locally AI」を使ってAppleのローカルAI「Apple Foundation Models」をチャット形式で確認した内容を報じました。Locally AIを起動し、モデル選択画面で「Apple Foundation Advanced」を選ぶと、ほかのモデルのようなダウンロード作業なしにすぐチャット画面が表示されます。iPhoneに最初から搭載されているモデルであるため、この手順だけで利用を始められるとしています。

本当にローカルで処理されているかを確かめるため、機内モードに切り替えたうえで「スマートフォンに画面保護フィルムは必須?なくてもOK?」と質問したところ、iPhone 18 Proでは待ち時間がほぼなく、明瞭な日本語で正確な回答が返ってきたといいます。

画像認識機能も確認されており、ラーメンの写真を見せて「写真に含まれる物をすべて列挙」と入力すると、「ラーメン」「豚肉の切り身」「薬味の容器」などがおおむね正確に列挙された一方、実在しない「キンカク(干し椎茸)」という記載も見られたということです。さらに、Appleの経営者2人が写った写真を見せて「この2人は誰?」と尋ねたところ、「この2人は特定できません」と表示され、著名人であっても人物名を出力しない仕様であることがわかりました。

背景・解説

Apple Foundation Modelsとは、Appleが開発した生成AIの基盤モデルで、iPhoneなどの端末そのものの中で処理が完結する点が特徴です。クラウド上のサーバーに文章や画像を送信せずに回答を作れるため、ネット接続がない場所でも動作します。

Locally AIは、こうした端末内蔵のAIモデルをチャット画面から手軽に呼び出せる無料アプリです。専門的な設定をしなくても、質問を入力するだけでApple Foundation Modelsのテキスト生成や画像認識の能力を確認できるようにしています。

これまでスマートフォン上で高速に動く小型AIモデルは、応答は速くても回答の精度が犠牲になりやすいという見方が一般的でした。今回の確認では、機内モードという通信を完全に遮断した状態でも、日本語の質問に対して待ち時間なく正確な回答が返ってきたことが報告されており、端末単体で完結する生成AIの実力を測る材料の一つになっています。

仕事や業務への影響 — AI Topicaの見方

社外秘の資料を扱う機会が多い部署ほど、この端末完結型AIは検討する価値があります。例えば、出張先や取引先の会議室でノートPCを開けない状況にある営業担当者が、iPhoneだけで議事メモの下書きや簡単な質問への回答を得たい場合、機内モードのままでも日本語での応答が得られる点は実用的です。通信環境やセキュリティポリシーでクラウドAIの利用が制限されている現場では、こうした端末内処理の選択肢が業務の空白時間を埋めます。

ただし、画像認識では実在しない物体名が混ざる例が確認されており、写真の内容をそのまま業務記録として使うのは避けるべきです。例えば、製造業の検品担当者が部品の写真をAIに読み込ませて内容物の一覧を作る場合でも、出力結果を人が必ず目視で照合する工程を残す必要があります。人物の特定を行わない仕様である点も踏まえると、防犯カメラの映像確認や来訪者の識別といった用途にはそもそも向きません。

社内アプリにこうしたローカルAIを組み込みたい情報システム部門にとっては、無料アプリで挙動を先に確認できることは開発判断の材料になります。例えば、従業員50人規模の会社で社内向け問い合わせボットの導入を検討している担当者であれば、外部サーバーへのデータ送信を避けたい業務からApple Foundation Modelsを試験的に使い始める選択が現実的です。大規模なクラウド型AIをいきなり全社導入するより、まずは端末内で完結する範囲の業務に絞って効果を確かめるほうが、費用も手間も抑えられます。

不確かな点・注意

今回報告された内容は特定の端末と特定の質問での確認結果であり、すべての質問や画像で同じ精度が出るとは限りません。画像認識で存在しない物体名が混ざった例が一件確認されているため、業務利用の前には複数のパターンで挙動を見ておく必要があります。

また、Apple Foundation Advanced以外にもLocally AI上で扱えるモデルがあるとされていますが、それらはダウンロードが必要になる場合があり、今回確認された「ダウンロード不要ですぐ使える」という特徴はApple Foundation Advancedに限られます。対応するiOSのバージョンや対象機種の範囲についても、出典からは明確に読み取れないため、導入を検討する際は自社で使う端末とOSのバージョンを個別に確認することが求められます。

出典

  1. iPhoneに搭載されたApple製AIとチャットする方法、無料アプリで「Apple Foundation Models」のローカル処理能力を試せる

AI Topica 編集部